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日本では報道される機会が少ないビルマ(ミャンマー)に関する外国メディアの報道を翻訳して載せています。
2025/04月

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ミャンマー軍事政権は潘基文(ばんぎむん)国連事務総長に対し、
民主化運動指導者、アウンサンスーチーさん(64)との面会を認
めず、スーチーさん問題に関しては、遠路訪れた国連トップを
事実上門前払いした形となった。軍事政権の厳しい姿勢は、来
年予定される総選挙をスーチーさん抜きで強行する決意を、改
めて国際社会に示したとも言えそうだ。


彼らは選挙が合法的に行なわれる証拠を示す重要な機会を失った」。4日、タンシュエ国家平和発展評議会議長との会談を終えた潘事務総長は同行記者団にそう語り、失望を隠さなかった。

もともと今回の訪問で軍事政権が、スーチーさんや約2000人とされる政治犯の解放に応じる見込みはなく、事務総長も訪問前から「困難な作業になる」と認めていた。一方で、遠来の事務総長に対し、軍事政権が何らかの「手みやげ」を持たせる可能性も指摘されていた。

国家防御法違反に問われたスーチーさんは、裁判で有罪になれば、最長5年の禁固刑となる。しかし国際社会には、激しい批判に軍事政権が配慮し、判決後もスーチーさんを刑務所に収監せず、これまでと同じ自宅軟禁に戻すとの観測も出ている。軍事政権が事務総長に、そういったスーチーさんの処遇を伝えるとの見方があり、米国の人権団体は、「自宅軟禁に戻す妥協策を受け入れてはならない」と事務総長に警告していた。

ところが、蓋を開けてみれば、妥協策どころか最低限の手みやげとなるスーチーさんへの面会すら認められず、この問題での軍事政権の強硬姿勢だけが示された。

来年予定される総選挙は、スーチーさん率いる野党「国民民主連合」(NLD)が圧勝した90年の総選挙結果を「新憲法制定までは受け入れられない」と拒否した軍事政権が、20年かけて進めてきた独自の民主化プロセスの総仕上げとなるものだ。

依然国民の人気が高いスーチーさんに、選挙期間中の自由な行動を許せば、90年選挙の二の舞になりかねない。政権は激しい非難を浴びても、スーチーさん解放に応じない決意を固めていると見るのが自然だ。国際社会がスーチーさん解放にこだわり続ける限り、軍事政権との対話は困難になっている。
               (7/5 毎日新聞 バンコク・西尾英之)

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